
京都府八幡市は4月から、がん治療などで髪を失った子どもたちの医療用ウィッグのため髪の毛を寄付する「ヘアドネーション」への助成制度を始めた。市によると全国初の取り組みで、14歳の女子中学生が最初の利用者となって約60センチ分を寄付した。
希望する市民が市に申し込んで認定証の交付を受けた上で、市内の協力店でレターパックに寄付先の団体名などを記入する手続きまで行うと、カット代が無料になる。店側には市から1件あたり6千円を交付する。
ウィッグは一つあたり20〜30人分の髪を使用する。求める髪質は団体により異なるが、長さは31センチ以上が条件となる。結べるウィッグを作るには40センチ以上が必要。カットの際に少量ずつ束ねて切るため通常より30分ほど時間がかかり、対応できる美容室や理容室は限られるという。市内の協力店は現在3店。
ヘアサロン「カルム」(同市美濃山)では5日、女子中学生が初めて制度を利用した。同店は、利用客の小学生が寄付したいと話すのを聞いて、7年ほど前からヘアドネーション活動に協力している。美容師の横村智恵さん(46)は「寄付目的で伸ばす人もいれば、切るついでに寄付する人もいる。手間はかかるかもしれないが良い活動」と話した。
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(まいどなニュース/京都新聞)