GoogleがオープンソースのAIエージェント「Gemini CLI」発表/Windows 10のウイルス対策「Microsoft Defender」は2028年10月まで提供

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2025年06月29日 06:10  ITmedia PC USER

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Googleがコマンドライン版AIエージェント「Gemini CLI」を発表した

 うっかり見逃していたけれど、ちょっと気になる――そんなニュースを週末に“一気読み”する連載。今回は、6月22日週を中心に公開された主なニュースを一気にチェックしましょう!


【その他の画像】


●GoogleがオープンソースのAIエージェント「Gemini CLI」発表


 Googleは6月25日、開発者向けのコマンドライン版AIエージェント「Gemini CLI」を発表した。Apache 2.0ライセンスでオープンソース化されており、ターミナル上でGeminiの機能を直接利用できる。


 Gemini CLIは、個人のGoogleアカウントでログインし、無料のGemini Code Assistライセンスを取得するだけで追加料金なしに利用可能だ。


 1分間に60件、1日1000件のリクエストまで無料で使え、Gemini 2.5 Proの100万トークンのコンテキストウィンドウにもアクセスできる。また、コーディングアシスタントの「Gemini Code Assist」とも統合されており、エージェントモードで複数ステップのプラン作成や失敗した実装パスからの自動回復機能も利用可能だ。


 その他、Gemini CLIの主な機能は、Google検索を活用したリアルタイム情報取得、Model Context Protocol(MCP)による機能拡張、プロンプトのカスタマイズ、スクリプト内での自動実行など。コーディング、コンテンツ生成、問題解決、リサーチにも対応する。


●Windows 10のウイルス対策「Microsoft Defender」は2028年10月まで提供


 Microsoftは6月24日、Windows 10で動作するMicrosoft Defender(ウイルス対策)のサポートを2028年10月まで継続すると明らかにした。


 Windows 10のサポート自体は2025年10月14日に終了するが、移行に猶予が必要な環境のために、最大3年間の有償サポートを行う「延長セキュリティ更新プログラム(ESU)プログラム」が提供される。


 ESUは、個人でも年間30ドルで利用できる。このESUが2028年10月までなので、ウイルス対策もあわせて2028年10月までの提供になっている。


 なお、ウイルス対策自体はESUに加入しなくても利用できると考えられるが、セキュリティ更新はESU加入者にのみ提供される。ただし、ESUに加入しても新機能やテクニカルサポートは提供されてないので、できるだけ早くWindows 11に移行した方がいいだろう。


●Microsoftが6月度のWindows 11/10向けプレビューパッチを公開


 Microsoftが6月24日から26日にかけて、Windows 11/10向けに2025年6月度の非セキュリティプレビュー更新プログラムをリリースした。Windows 11 バージョン 24H2向けが「KB5060829」、23H2および22H2向けは「KB5060826」、Windows 10 バージョン22H2向けが「KB5061087」となる。


 Windows11 24H2向けの更新プログラムでは、以下のような機能が追加されている。


・タスクバーに表示されるアイコンが増えた場合、より多くのアプリが表示されるようにアイコンのサイズを変更する


・Copilot+ PCの「Click to Do」に「Ask Microsoft 365 Copilot」の新しいアクションを追加


・Windowsの共有ウィンドウを使用してリンクまたはWebコンテンツを共有すると、そのコンテンツのプレビューが表示されるように


・クイック設定のアクセシビリティーメニューを新しくグループ化した。ナレーター、音声アクセスなどの支援技術のテキストによる説明を追加


・WindowsのPC間移行エクスペリエンスを展開した。完全なエクスペリエンスでは、セットアップ中に古いPCから新しいPC にファイルと設定を転送できるようになる


 非セキュリティプレビュー更新プログラムは、月例のセキュリティ更新プログラムに先駆けて変更内容をプレビューする目的のものだ。適用は必須ではなく、オプションを有効にしていなければ自動でアップデートされない。アップデートしなかった場合、基本的には翌月のセキュリティ更新プログラムと同時に適用される。


●Microsoftが「Windows 11 バージョン 24H2」向けに「KB5062324」をリリース


 Microsoftは6月19日、Windows 11 バージョン24H2向けにWindows 構成更新プログラム「KB5062324」をリリースした。


 この更新プログラムでは、Windows更新プログラムのスキャンが応答しなくなる可能性があるWindowsの問題に対処しているという。更新後、Windowsを再起動すると、Windows更新プログラムのスキャンが完了するとしている。


 なお、この問題の永続的な解決策は、5月のWindows非セキュリティプレビュー更新プログラム以降の更新プログラムに含まれており、最新の更新プログラムをインストールすることが推奨されている。


●Googleが「Chrome 138」を公開 AI用APIを導入


 Googleは6月24日、デスクトップ向けChromeブラウザの安定チャネルをアップデートした。WindowsおよびmacOS向けに「138.0.7204.49」「138.0.7204.50」、Linux向けに「138.0.7204.49」を展開している。


 本バージョンでは、大規模言語モデル(LLM)を利用して文章の翻訳や要約を行えるAPIが導入されている。導入されたAPIは以下の3つだ。


・Translator API:Webページに言語翻訳機能を提供するJavaScript API


・Language Detector API:テキストの言語を検出するためのJavaScript API


・Summarizer API:AI言語モデルを活用し、入力テキストの要約を生成するJavaScript API


また、このアップデートには脆弱(ぜいじゃく)性への対処を含む11件のセキュリティ修正が含まれており、CVE番号が公開されているのは以下の3件となる。カッコ内は深刻度だ。


・CVE-2025-6555: Use after free in Animation(Medium)


・CVE-2025-6556: Insufficient policy enforcement in Loader(Low)


・CVE-2025-6557: Insufficient data validation in DevTools(Low)


●Rapidusがシーメンスと協業 2nm以降の半導体設計/製造に向けて


 Rapidusは6月23日、シーメンスデジタルインダストリーズソフトウェア(シーメンス)と2nm世代以降の半導体設計/製造プロセスにおける戦略的コラボレーションを締結したと発表した。


 シーメンスは、業界標準の半導体設計検証ソリューション「Calibre」プラットフォームを提供しているが、協業では、Calibreを基盤としたPDK(Process Design Kit)の共同開発を行い、設計/検証のエコシステムを構築する。RapidusのMFD(Manufacturing For Design:設計のための製造)コンセプトの具現化を目指し、製造初期段階から高い歩留まりと短TAT(Turn Around Time)を実現するという。


 Rapidusはこの取り組みにより、設計から製造まで国内完結できる体制を整え、設計データのセキュア管理、製造トレーサビリティーの確保、情報漏えいリスク低減など、サプライチェーンの信頼性強化を進める。



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